ロンドン、NY休場。火曜日以降のマーケットを先取りか

本日は、ロンドン、NY市場とも休場。
恐らくあまり動意のないマーケットになると思われるが、AIの発達により、市場が休場でも為替マーケットはある程度流動性を保ちながら、しっかり動くのが近年のマーケット。

先週金曜日のマーケットは、この3連休を前提にポジション調整相場となった。
よって、休場とは言え、本日から火曜日以降のマーケットを織り込み始める。
ユーロドルが下げ切らなければ、また買いが入ってきそうだし、ドル円に関して言えば、下値は本邦機関投資家からのオープン外債投資に絡む買いオーダーが厚いとは言われているが、「ロシアゲート」疑惑も再び再燃しそうで、積極的ロングも取り難い。

特に、コニー前FBI長官の議会証言が30日以降、どこかで行われる。
爆弾発言があれば、相場は荒れる。そうであるならば、あまり積極的にドル円も買い難い。

原油価格下落、短期的にはクロス円に調整圧力

G7を週末に控え、しかもロンドン、NYは3連休、ポジション調整圧力がかかりやすい。
特に、トランプ氏娘婿のクシュナー氏が捜査対象との報道もあり、この週超えで決定的なニュースが出てきた場合、大変なことになってしまう。

国内のトレーダーは堅調なNY株を見て、ドルの押し目買いばかり考えているようだ。
この2-3週間は、リスクオフのニュースがあっても徹底的に無視されてきた。
だが、クシュナー氏にもしものことがあったら、ドル円は撃沈するだろう。
これは大きなリスクだ。

米国株は堅調だが、為替マーケットのトレンドはドル安に成りつつある。

欧州初の長期金利上昇が米長期金利にも波及し

欧州初の長期金利上昇が米長期金利にも波及し、超金利がゼロに固定化されている円は独歩安の展開となった。

日銀政策が実質的に引き締め的、隠れたテーパリングとの見方から円高トライとなったが、本邦機関投資家の買いに阻まれたことや、本当に米金利上昇が始まったことで、雰囲気が変わってきた。

金利上昇でドル円が上がるというのが、最もヘルシーな形。ここは、トレンドに逆らわず、素直に順張りに付いて行きたい。本日米GDPの発表があるが、GSは2.9%と予想しており、市場予想よりも良好な数字が出る可能性も低くはない。また、たとえ悪い数字でも、来週のFOMCでは、12月利上げを声明文中に言及する可能性もある。

ドル円上昇の可能性も高いが、もう一つ、ユーロ円上昇もかなりポテンシャルがありそう。独金利の上昇が何故起こっているのか、分からない部分もあるが、ECBの政策の変更を暗示しているのであれば、ユーロ円の上サイドは有望だ。

 

年末調整

ドル高の調整局面が訪れている。

最も顕著なのはGBPUSDだが、AUDUSD,NZDUSDも急反発している。
背景には、先日のイエレン議長の「ハト派」シフトがあると思われる。

インフレを気にせず、米経済をオーバーヒートさせると宣言しているので、比較的高金利である豪ドルやNZドルに資金が集まるのは仕方のないところ。

ドル円に関しては、日本人がいる間はビッドだが、日本人がいなくなると軟調となる。
方向感が全くなくなってきた。

ポイントは、GBPUSDがどこまで反発するかであろう。1.23台は一回売ってみたくなる。

本日の東京市場では、ドル円は堅調に104円を再度示現したが

本日の東京市場では、ドル円は堅調に104円を再度示現したが、104円前後には13日まで大量に行使期限を迎えるオプションがあり(30億ドル以上)、ここを一気に抜けるのは難しいかもしれない。

レンジと決めこんで、吹き値売り、押し目買いを繰り返すことが出来るかもしれない。

ドル円の頭を抑えそうなもう一つの理由は、豪ドル円、NZDJPYの重さもある。
ここに来て高金利通貨の頭が重い。豪ドル円の79円は鉄壁の守りであり、3度めの挑戦も失敗した。ここはなかなか抜けない。

南アフリカのゴーダン財務省逮捕拘束とのニュースもあり、やや不穏。突発的なリスクオフには気をつけたい。

欧州とのハッキリとした決別を示したメイ首相

 

欧州とのハッキリとした決別を示したメイ首相


3月までに離脱条項を申請し、離脱に向けて進むとメイ首相は言明した。
民主主義の本家として、民意が離脱と言った以上、それにむけて政府は全力を尽くす、見ていて気持ちが良い。

英国の決意を軽く見てはいけないだろう。
離脱へ進む以上、GBPは下落トレンドを再開する。
ちょうど、様々な通貨ペアの動きが三角持ち合い状況に陥り、身動きが取れなくなっているときだ。
少しでも、突破できそうな穴があれば、みんな突っ込んでくるだろう。

GBP売りで暫く儲けさせてもらえないだろうか。そうなりそうな雰囲気だ。

次はドイツ銀行か

次はドイツ銀行


日銀、FOMCとイベントが終わり、為替マーケットは次の一手を探しあぐねている感があるが(思ったほど、円高に行かなかった)、欧州から火の手が上がりそうな雰囲気だ。

メルケル政権は他国の金融機関に対して非常に厳しい姿勢(株主、債券購入者、場合によっては預金者も負担を負うべき)とのスタンスである以上、自国の最大手銀行に対しても甘い顔をできない。
しかし、株価が急落する中、ドイツ銀行は自力で資本調達することは難しい。
多くの訴訟を抱え、世界最大のレバレッジがかかったドイツ銀行は、結局破綻処理されるしかないのかもしれない。

しかしながら、メルケル政権はドイツ銀行に対し、あまりにも冷淡ではないだろうか。
実際に潰れた時のシュミレーションをちゃんとしているのであろうか。少し不安になる。

ユーロドルは、ここ最近、異様なほどの安定を保っている。
本来、材料を並べれば売りなのだが、殆ど売られない。
リパトリエーションが入っているのだろう。
しかし、ドイツ銀が破綻したりした時、本当にどう動くかは、予見し難い。
大統領選もあわせて、ユーロ円のうりになるかもしれない。