欧州初の長期金利上昇が米長期金利にも波及し

欧州初の長期金利上昇が米長期金利にも波及し、超金利がゼロに固定化されている円は独歩安の展開となった。

日銀政策が実質的に引き締め的、隠れたテーパリングとの見方から円高トライとなったが、本邦機関投資家の買いに阻まれたことや、本当に米金利上昇が始まったことで、雰囲気が変わってきた。

金利上昇でドル円が上がるというのが、最もヘルシーな形。ここは、トレンドに逆らわず、素直に順張りに付いて行きたい。本日米GDPの発表があるが、GSは2.9%と予想しており、市場予想よりも良好な数字が出る可能性も低くはない。また、たとえ悪い数字でも、来週のFOMCでは、12月利上げを声明文中に言及する可能性もある。

ドル円上昇の可能性も高いが、もう一つ、ユーロ円上昇もかなりポテンシャルがありそう。独金利の上昇が何故起こっているのか、分からない部分もあるが、ECBの政策の変更を暗示しているのであれば、ユーロ円の上サイドは有望だ。

 

年末調整

ドル高の調整局面が訪れている。

最も顕著なのはGBPUSDだが、AUDUSD,NZDUSDも急反発している。
背景には、先日のイエレン議長の「ハト派」シフトがあると思われる。

インフレを気にせず、米経済をオーバーヒートさせると宣言しているので、比較的高金利である豪ドルやNZドルに資金が集まるのは仕方のないところ。

ドル円に関しては、日本人がいる間はビッドだが、日本人がいなくなると軟調となる。
方向感が全くなくなってきた。

ポイントは、GBPUSDがどこまで反発するかであろう。1.23台は一回売ってみたくなる。

本日の東京市場では、ドル円は堅調に104円を再度示現したが

本日の東京市場では、ドル円は堅調に104円を再度示現したが、104円前後には13日まで大量に行使期限を迎えるオプションがあり(30億ドル以上)、ここを一気に抜けるのは難しいかもしれない。

レンジと決めこんで、吹き値売り、押し目買いを繰り返すことが出来るかもしれない。

ドル円の頭を抑えそうなもう一つの理由は、豪ドル円、NZDJPYの重さもある。
ここに来て高金利通貨の頭が重い。豪ドル円の79円は鉄壁の守りであり、3度めの挑戦も失敗した。ここはなかなか抜けない。

南アフリカのゴーダン財務省逮捕拘束とのニュースもあり、やや不穏。突発的なリスクオフには気をつけたい。

欧州とのハッキリとした決別を示したメイ首相

 

欧州とのハッキリとした決別を示したメイ首相


3月までに離脱条項を申請し、離脱に向けて進むとメイ首相は言明した。
民主主義の本家として、民意が離脱と言った以上、それにむけて政府は全力を尽くす、見ていて気持ちが良い。

英国の決意を軽く見てはいけないだろう。
離脱へ進む以上、GBPは下落トレンドを再開する。
ちょうど、様々な通貨ペアの動きが三角持ち合い状況に陥り、身動きが取れなくなっているときだ。
少しでも、突破できそうな穴があれば、みんな突っ込んでくるだろう。

GBP売りで暫く儲けさせてもらえないだろうか。そうなりそうな雰囲気だ。

次はドイツ銀行か

次はドイツ銀行


日銀、FOMCとイベントが終わり、為替マーケットは次の一手を探しあぐねている感があるが(思ったほど、円高に行かなかった)、欧州から火の手が上がりそうな雰囲気だ。

メルケル政権は他国の金融機関に対して非常に厳しい姿勢(株主、債券購入者、場合によっては預金者も負担を負うべき)とのスタンスである以上、自国の最大手銀行に対しても甘い顔をできない。
しかし、株価が急落する中、ドイツ銀行は自力で資本調達することは難しい。
多くの訴訟を抱え、世界最大のレバレッジがかかったドイツ銀行は、結局破綻処理されるしかないのかもしれない。

しかしながら、メルケル政権はドイツ銀行に対し、あまりにも冷淡ではないだろうか。
実際に潰れた時のシュミレーションをちゃんとしているのであろうか。少し不安になる。

ユーロドルは、ここ最近、異様なほどの安定を保っている。
本来、材料を並べれば売りなのだが、殆ど売られない。
リパトリエーションが入っているのだろう。
しかし、ドイツ銀が破綻したりした時、本当にどう動くかは、予見し難い。
大統領選もあわせて、ユーロ円のうりになるかもしれない。

「量」の減額を懸念する海外勢

 

「量」の減額を懸念する海外勢


FOMC金利引き締めを見送り、ドットチャートが下方にシフトしたことから、世界的に金利が低下し、株価が上昇した。「9月は米国株下落、リスクオフ」と信じた向きが米国株ショートを膨らませたが、あっさりと退場させられている。

日本の10年金利がゼロ%に固定化されることになったため、金利裁定を考える人は米金利さえ見ていれば良いことになった。米10年は1.60%を割り込もうとしており(こちらも、金利上昇を狙ったポジションが積み上がり、損切りを迫られている)、素直にとれば、ドル円のウリ材料となる。

昨日来、ドル円は調整局面にあるが、102円台後半から落ちていることを考えると、多少のリバウンドは想定内。101円から上は売り場となるだろう。

ボラティリティが落ちており、大きな動きはだんだん期待できなくなってきた。ドル売りなのだろうが、利食いをしっかりと入れ、レンジトレーディングをしっかりとしたい。

 

102円以下のストップ・ロスを付け、ドル円下落

102円以下のストップ・ロスを付け、ドル円下落


特にニュースも見当たらない中、ドル円は102円以下のストップ・ロスを付けて101.70円前後へと下落した。
ユーロ円や英ポンド円も下落している。

しかしながら、豪ドルは明日のRBA理事会議事録要旨発表を前に堅調。
0.7550前後が非常に固かった。EURAUDは下落しそうに見える。

NYで爆発があったこともあり、万が一に備えるとリスクオフポジションしかとれない。
消去法でユーロ円ショートが良さそうに見える。