円高相場の終わりなのか、それとも始まりなのか?

米為替報告書は、ドイツ、日本、中国、韓国、台湾を「監視リスト」に入れるという異例の措置となった。次期大統領候補が何れも、為替政策的に厳しい立場を取る人たちばかりなことを考えると、これは米国の新たなドル政策の始まりと考えたほうが良いのかもしれない。

日本始め、過度な金融緩和政策をとり、その「真」の目的が通貨安にあると誰もが感じていた時代が終わろうとしている。米国は、その不毛な金融緩和策が、将来に禍根を残すと断じたのであろう。欧州も日本も金融緩和の終点まできているので、これ以上の通貨安は考え難くなった。

本日はロンドン休場なのでゆっくりとした動きだが、ユーロドルは心理的壁である1.15に近づいていきた。これを突破して1.20方向に向かう土台ができつつあるように感じさせる。ドル円も、「どこがボトム?」ではなく、これから円高相場が始まるのだ。そう考えたほうが辻褄が合いそうだ。