米雇用統計

米雇用統計


これまで金融市場は、ジャクソンホールの結果をずっと待っていたが、ある意味期待通り、ゲームチェンジャーになった可能性がある。イエレン議長がややタカ派的講演を行い、CNBCのテレビインタビューでフィッシャー副議長が、米雇用統計を見てという前提ながらも、9月そして12月利上げの可能性を示唆した。

次は9月2日の米雇用統計が注目される。6月の時のように、極端に悪い数字が出なければ、そして20万人以上の期待を上回る数字であれば、利上げ確率がぐんと高まる。

FRB幹部が態度をタカ派的に変えたのは、世界経済の状況が好転しつつあることと関係があるだろう。新興国通貨不安は、今はなく、大統領選もトランプ氏は自滅している。利上げによる構造調整があったとしても、経済が耐えられる状況だろう。

ポジション調整相場、強いのはGBP

ポジション調整相場、強いのはGBP


ポジション調整相場であり、そうなると最も積みあがっているポジションが巻き戻されることになる。
ただ、それだけが理由のマーケットだが、実際GBPショートが積みあがっていることは事実であり、
ショートにしている理由がBREXITによる悪影響を先取りしていることだが、
実際の経済指標は悪化してないので(BREXITはまだ先の話)、
ジャクソンホールは英国経済とは全く関係ないが、ショートカバーのトリガーとなっている。

これは最終的には、GBP売りの絶好の機会になるはずだが、
EURGBPで最大0.83,GBPUSDで1.34前後まで捲られる可能性がある。
注意したいし、ジャクソンホール前はGBPショートを殺しに行くこと、
これぐらいしか出来ないかもしれない。

ダドリーNY連銀総裁がドル安を止める

ダドリーNY連銀総裁がドル安を止める


ダドリーNY連銀総裁が「9月利上げの可能性」に言及し、ドル下落が止まった。
雇用の数字は良いものの、その他の経済指標はまちまちであり、大統領選挙前ということもあり、9月利上げは難しいと考えられていた。

しかし、少し状況が変わったとも言える。
まず、エスタブリッシュメントが絶対避けたいと考えているトランプ氏の大統領就任確率がこのところかなり下がった。
クリントン氏がどうあっても勝つという状況と判断されれば、9月利上げは十分可能だ。
インフレ期待、労働生産性等は低いままだが、雇用の数字だけ考えれば利上げは十分可能。

本日の議事録に注目したいが、極端な言及がなければ、ドル安地合いは継続しそうではある。
ダドリー発言で下落した豪ドルやNZドルに注目か。
それから、ダドリー発言でもそれほど下落しないユーロドルには注目だ。
長い間相場がなかったので、大きな動きに繋がる可能性をはらんでいる。

ドル下落

ドル下落


これまでサポートされていた100.80円前後が決壊し、100.10円までドル安が進行、この影響もあり、ユーロドル、AUDUSD、NZDUSDでもドル安が進み始めている。

明日の議事録前にドル安が進み始めており、議事録の内容が相当緩和的な内容なのかもしれない。モメンタムを感じさせる動きであり、今後のドル相場全体が下落する前兆かもしれない。特にドル円、利下げしたばかりの豪ドルやNZドル中心にドルショートを持ちたい。

やはり、GBP安、USD安に賭ける

やはり、GBP安、USD安に賭ける


昨日のドル円は、101円を何度も攻めても下げきらなかったので、結果的に反動高となった。
8月15日の利金支払いに伴い、通常円転玉がでることになってはいるが、それだけで円高に持っていくのは難しい面もある。

しかし、インフレ期待が低下し、健常黒字が復活、ファンダメンタルズの好調さにもかかわらず、米金利は上がる気配がない。
こうした状況下では、株高を通じてのリスクオンの面と、金利差縮小を通じての円高インパクトと両方の効果が出てくることになる。

デフレに戻っている以上、通貨安が続くのは難しい。じわりとした円高、BREXITを考慮すればGBPJPYが良いか?

材料難で、次の1手が難しく

材料難で、次の1手が難しく


好調な米雇用統計の影響からドル高が進んだが、そのインパクトも次第に薄れつつある。
バケーションをとるトレーダーが多いことや、オリンピック開催期間中ということも大きい。

次の一手が難しくなっている。
米国のファンダメンタルズが他を圧倒していることと、BREXITの影響からGBPが中長期的に軟化しそうなことは明確だが、日々のマーケットへの反映は難しい。

ドルの押し目買い、GBPを吹き値で売る、それを丹念に続けていくしかないのだろうか。

本日は、MPC、英中銀理事会が開催される。


99%の確率で0.25%の利下げが行われるものと考えられており、
それに加えて資産購入を増やした場合、
英ポンド安に反応するものと思われます。

しかし、予想通りであると、反応は難しく、
意外にGBP買い戻し優勢な局面が最初に来るかもしれません。
また、政策変更無しとなると、
躊躇せずGBP買いということになるでしょう。

ドル円に関しては、本日日銀がETF購入を700億に増額した模様で、
それを事前に聞きつけていたプレーヤーが先周りして、
日経買い、ドル円買いを行った模様。

この政策は、短期的にはやはり日経を下支えすることになるので、
東京午後の日経や、ドル円は下り難くなるだろう。
日経に過度のダウンサイドリスクはなくなった。

であるならば、上がるしかないのだが、
当初は買い上げる人もいないので、膠着相場になりそうだ。