マーケットは自己崩壊している?

マーケットは自己崩壊している?

英国が欧州連合から離れることで、どうしてここまで市場が動かなければならないのだろうか? 考えてみると不思議である。英国が欧州から離脱するのは2年後だ。しかもまだ離脱申請も出してない。新しい英首相も決まってない。欧州株が売られるのはわかるが、米国株までどうして急落しないと行けないのだろうか。何もかも先走りしすぎてないだろうか?

様々な疑問が湧きでるが、一つ確かなことがある。多くのマーケット参加者は、いわゆるエリートである。今回は、非エリート層がエリート層へ「反逆」したとも言えるが、非エリート層による間違った判断に対して、エリートはそれを罰したいのだ。間違いを咎めたいのだ。

そのためには、市場が暴落し、英国では首切りが横行し、英国民は大変な間違いを犯したのだと認識させたいのだ。この”Self-destruction”への誘惑には強いものがある。もしかしたら、この結果、民意も変わり、再投票という可能性もある。

「離脱」派を咎めるための自己破壊というのがこのマーケットの本質なら、この混乱はまだまだ底が深い、見誤ってはならない。