調整局面だが、戻り売りの構図にかわりなし?

昨日、イラン石油相の原油価格引き上げの動きを支持との発言に原油が上昇したことや、米国株の反発にドル円もリスクオン回帰を狙った買いに114.50円前後まで上昇した。しかしながら、そのレベルでの売りは厚く、FOMC議事録がハト派的だったこともあり、あっさりと高値から陥落してNY市場を引けた。

本日の東京市場では、日経の戻りが強く、ドル円も当初は買いが上回っていたが、次第にドル円も日経もおもくなって行った。

昨日のFOMC議事録では追加利上げについては全く話し合われず、相場の動乱や原油・新興国経済に関する議論がもっぱらだったことが伝えられた。すなわち、次の利上げについては、まったく予定が立たない状態だということだ。

従来からの債券トレーダーたちの見方、つまり、米国は1-2度ぐらい利上げするかもしれないが、実体経済はそれほど強くなく、金融引き締め政策は頓挫するというものだ。既にそれを先取りする動きは始まっていそうだ。

金利上昇の目処が立たない以上、如何に欧州や日本が依然として金融緩和局面とはいっても、手段が尽きつつあり、米引き締め頓挫のほうが大きな材料となりそうだ。