日銀追加緩和期待強まる

トヨタ自動車労組が春闘で要求するベースアップが昨年の半額3000円となり、政府日銀が目指す賃金上昇からデフレ脱却シナリオに赤信号が灯り始めている。黒田総裁はフランスにおける講演をキャンセルし、急遽帰国、安倍首相も「異次元緩和は必要不可欠」と、金融政策に言及し始めた。

このままだと、期待インフレ率が低下し、円高株安となることは必定。参議院選挙前に株価が崩れることはなんとしても避けたい首相は、おそらく黒田総裁にバズーカ3発砲をOKしたのではないかと伝わってくる。

本日、悪い中国経済統計で、ドル円クロス円は下落したが、本邦から狙いすましたように買いが入ってきた。今月末の日銀政策決定会合において政策変更が行われる可能性が高まったと考えたい。

政策変更が行われた場合、恐らく4-5円は上昇、しかしその後大きく円高方向へ揺り戻すというシナリオを考えている。年初来のリスクオフトレードはいったんお休みか。