イベントの空白期間、来年以降の動きをじっくり考える時間か?

ドラギショック以降、市場は完全に方向感を失ってしまった。多くのエコノミスト、評論家の見立ては、米国が金融引き締め、欧州(及び日本)が金融緩和という方向性に変化はないので、ポジション調整の時間はある程度かかるだろうが、結局はユーロ安ドル高方向ではないかとの見方に収斂しているように見える。

ゴールドルマンサックスはECB後に300ポイントユーロドルは下落すると予想していたが、逆に450ポイントも上昇してしまった。ECBの金融緩和に対する姿勢にやや失望し、ユーロドル予想を従来の3ヶ月、6ヶ月、1年1.02,1.00、0.95から 1.07,1.05、1.00へと大幅に上方修正、2017年予想を0.80から0.90へと修正した。ユーロ安方向ではあるが、下落スピードは大幅にダウンした。EURGBP等の通貨についても1年後予想0.65を0.68へと修正している。

はっきり言って、詰まらなくなってしまった。当面はユーロドル1.0650-1.1000ぐらいでの揉みあいであろう。基本はもどりうりかもしれないが、多くのショートが捕まっているため、すんなりとは下がらない。

来週のFOMCが焦点とはいえ、利上げは100%織り込まれており、その後の利上げペースは緩慢だというところも織り込まれている。もうイベントとも言えないかもしれない。

マーケットは困る人が多い方向に動く。多くの投資家が、最終的なユーロ下落方向に揺るぎがないと思っているのであれば、やや高いレベルでの揉みあい状況となるのであろう。ドル円に関しても動き難くなった。
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