株価が反発したからと言って、テロの影響がなくなったわけではない

昨日の海外市場では、欧州や米国株は大きく反発、おそらく「愛国買い」が相場を支えた。テロに屈しない姿勢を示したといえる。しかしながら、株価が戻ったり、ユーロ円が上がったりしたからと言って、もうテロの影響はないというのは、あまりにも単純すぎる。

911後の米国からわかるように、フランスは対ISで戦争状態に入った。フランスと米国は対ISにおいて緊密に連携をとることから、米国と欧州の距離は非常に近くなる。時に米国に対し批判的な行動をとるフランスだが、この戦争に勝つために米国の協力は不可欠、米仏は一体化し、AIIB等の事件で米国から離れつつあった欧州は米国サイドに帰っていく。また、消費は落ち、戦費もかかるので、景気下支えのためECBによる金融緩和は本格的なものとなる。それに加え、政治的に米国への恭順を誓うことから、その見返りとしてユーロ安が許容される可能性は大いにたかまる。

とにかく、テクニカルコレクションを恐れず、ユーロショートをキープすべきだろう。ユーロ円もそのうち崩れるので、ドル円はビッドとはいえ、高値を追うことは難しいはずだ。