強い豪雇用統計、利下げ観測吹き飛ぶ

豪雇用統計は、文句無しに良い数字。雇用の数字はブレやすいとは言え、それを割引いても強い。市場では次の利下げがいつかという点ばかり焦点となっていたが、利下げ観測は吹き飛んだ。相当なことがない限り、もう利下げというわけには行かないだろう。

となると、豪ドルは利下げが織り込まれていた分、リバウンドしやすい。 これから金利が上昇する対ドルでは、さすがに上昇は限られるだろうが、対ユーロ、対NZドルでは上昇しそうだ。

また、先ほどドラギ総裁は「ECBが目指す水準までインフレが回復する可能性は低下し、景気へのリスクは増している」との認識を示した。追加緩和を強く示唆する内容で、中にはドラギ総裁は期待を高めすぎているのではないか、と批判するエコノミストも多いが、総裁の目的は明確に通貨安であり、FRBが利上げするこのタイミングで通貨安戦争を仕掛けているのであり、戦線をむざむざ後退させチャンスを逃す選択肢を聡明な総裁が選ぶはずがない。

ユーロドル、そしてユーロ豪ドル、この辺りのショートが引き続き良さそうに見える。