多くの人は、まだ暴落の理由に気づいてない

昨日の海外市場は大きな動きとなりました。ドル円は116.15円へ、ユーロドルは1.1715へ、米国株は15,200、日経も17.150円へ、そしてそのレベルから大きくリバウンドしました。一日の動きとしては、この2-3年で最も大きな動きとなったと言って良いでしょう。


多くの人は「ファンダメンタルズに大きな変化はない、中国経済減速も想定の範囲内だ、うろたえる理由がない」と言い、昨日の下げがセリングクライマックスだったと言う。だが、本当だろうか。そう信じたいだけなのではないだろうか。


中国の減速は想定内というが、織り込み方が足りないのではないかと思う。減速すると、商品への需要が落ちるが、国内からの調達を優先するので、海外からの購入は実際の経済減速以上に減少する。商品市況へのインパクトは相当大きい。また、現在中国は労働需給がかなり緩んでいるようで、人が余っている。賃金はこの数年でかなり上昇しており、海外企業は工場新設に二の足を踏んでいる。経済対策をうっても、リーマンショックのころの中国とは異なり、あまり効かないのではないだろうか。


目先の相場は、ポジションのしこりが上サイド、下サイド両方にあり、揉み合い状況となりそうだが、揉み合いの後、下サイドを抜けていく可能性は高いと思われる。

今、中国がRRR0.5%下げた。これは昨日発表されると聞いていたが、一日遅れた。明日の上海株は少しは戻すかもしれない。金利を下げることが一番効果があると思われるが、戻ったところはやはり売り、結果的に売り場を提供するだけになると考えられる。