人民元、本日も1.6%基準値下げ

人民元基準値が本日も下落した。昨日の基準値が6.2298、クローズが6.30辺りだったので、その間の数字になると思われたが、思ったより人民元が安く決まり市場は再び動揺した。

しかし、明日以降は、本日ほど動かないのではないだろうか。クローズレベル近辺になると思われる。そうなると市場も落ち着いてくるだろう。

人民元は基本的にそれほど動かず、ドルに連動してきた。また、ドルとの連動性が崩れるとなると、大きなキャピタルフライトが起こる可能性もある。中国当局もここからは慎重なのではないだろうか。

だが、究極的には人民元は10%ぐらいは安くなるのではないかとの観測もある。また、それぐらい動かないと、実体経済へのインパクトはない。

ドル円は昨年100円近辺から120円へと20%以上動いた。安値75.30銭から考えると、60%ぐらい円安になっている。それを考えると、今回の人民元の動きは微々たるものだ。

今回の人民元の動きが、ドル円相場および他の通貨にどのような影響を与えるのか、経路はいろいろある。まずは、同じアジア通貨としての連想安、そして、実質実効為替レートが動くことにより、さらなる円安が許容される可能性もある。だが、人民元の動きが日経、および米国株の株安、米金利低下につながるなら、ドルに対してネガティブである。 こうしたあたりをかんがみると、リスクオフの円高には気を付けたいが、わずかに円安材料であろうか?