米CPIと英中銀に注目

本日は、英中銀政策決定会合と米CPIの数字が最大の焦点。
英中銀に関しては政策変更はないのだが、タカ派ハト派的かで反応は大きく変わるだろう。
現状のマーケットを見ていると、Hawkish Holdにかけているようだ。
夏に利上げというのがにじみ出れば、ポンドは対ユーロで買い戻されるだろう。

もう一方のCPIだが、コアの数字が予想の2.2%を上回ってくると事件である。 しかし、そこまでは行かないだろう。
予想通りでも、米金利の反応次第ではドル上昇余地はある。 

ユーロドル下落が続く

武田製薬とシャイアーM&Aばかりが注目を浴びているが、この材料で儲けるのは難しい。
そもそも、いつ為替のフローが出てくるのか、さっぱりわからないからだ。
市場の噂では、既に大半が出切っているとの話だが、人によってはこれからだという人もいる。

そうした中、ユーロドルが安値を更新してきた。昨日発表となった、ドイツ3月製造業新規受注は予想外のマイナス0.9%となった(市場予想+0.5%)。
特に海外からの受注が減少したとのことだが、米経済も中国経済も、特に悪いようには見えない。
唯一納得できる理由を見つけ出すとすれば、独企業の競争力が低下し、市場シェアを失っているという仮定だ。

もしそうであれば、簡単に独・欧州経済は復活しない。
ドル上昇トレンドは意外に長続きするかも知れない。

米国株の動きに注意

バフェット氏がアップル株を買い増したとの報道が、米国株を押し上げた。
米国株はきれいな三角持ち合い状になっており、ブレイクを待つ格好だ。
遅行指標とはいえ、VIX指数も低下しており、米企業決算はこれまでのところ非常に良好だ。
現状レベルでも決して割高とは言えない状況になりつつある。

もし米国株が三角持ち合いを上抜けした場合、米国株は買いになるし、ドルも上昇するのではないだろうか。
依然として、ガンドラック氏を始め、今年米国株は上がらないとする観測が市場では主流だが、もし上昇継続となると、インパクトは大きい。

アルゼンチンの状況や、イラン核合意から米国が離脱するとの観測もあり、ドルを積極的に買うには躊躇してしまう面もあるかもしれないが、今こそ、究極の避難通貨は「ドル」だと言うことを考えると、ドル全面高となる要素がなくもない状況と言える。 

米雇用統計待ち

本日最大のイベントは米雇用統計。
数年前の動きと違い、最近は米雇用統計と言えどそれほどの乱高下は見られなくなった。
しかし、注目イベントであることには変わりはない。

最近の米経済は、インフレに関しては高まっているが、景気の水準を示す指標は少し低めが続いている。
価格上昇が需要を少し抑えている面があるとの指摘もあるが、低めの数字には反応しやすいかもしれない。

普通数字であれば、このところの欧州の数字が弱いので、欧州通貨売りの反応になることが考えられる。
ユーロドルの続落に注意か。

パウエル新FRB議長を待つ

本日はイベントが2つ。

英中銀利上げと、パウエル新FRB議長指名である。
どちらも確定しているわけではないが、ほぼ確定と言って良いぐらいだろう。

英利上げは、ほぼ織り込み済みなので、利上げ後はポンド売りになることが予想されるが、10年ぶりの利上げをそれなりに評価するプレーヤーも出てくるかもしれない。

パウエル氏であれば無風との予想だが、株価は上がるだろう。
株上昇、リスクオン的な流れが予想される。
今日は注目だ。

ニュージーランドで新政権が誕生

NZファースト党は労働党緑の党との連立政権を選び、これまで政権を担っていた国民党が野党になることになった。

移民問題や不動産高騰の問題に対処することになり、チャイナマネーのニュージーランドへの流入はストップする可能性がある。
また、NZ中銀はインフレターゲットを導入しているが、労働党やNZファースト党は、それに加えて、雇用の最大化も中銀目標に加えるべきと主張している。

大きな変化となるため、目先NZDは軟化することが予想される。

半期末

日本企業にとっては、本日は上半期が終わる日。

多くの投資家にとっては10時の仲値が重要で、その後は輸出企業の売りが散見されたのみだったようだ。

金利の上昇ほどドルは上昇してないが、トランプ減税策の実現性はともかく、イエレン議長がタカ派化しているのは、これまでと大きな違い。
12月利上げ、その後2018年3回の利上げを展望し、目先はドル堅調か。

ドル円はなかなか113円台を定着できないが、近いうちに113,114円と上昇していくと想定したい。